介護業界で働くことが未経験の人は、仕事の大変さや給料の安さなどに不安を覚えることが多いようです。それでも、実際に仕事に就いてみると、自分に向いている、楽しいと感じる人も少なからずいます。介護の仕事は、食事やトイレの介助をしたり、着替えなどを手伝うといったイメージを抱かれる人が多いかもしれませんが、介護の基本は別のところにあります。
まず、介護の仕事で大切なのは、高齢者の自立支援をすることです。これは、単に生活のサポートをするというだけでなく、残された機能を活かして自分らしく生活できるように助けることを意味します。また、介護する人ではなく、介護を利用する人が、自分の望むサービスを自由に選べるのが介護の基本です。これらの基本的な考え方を押さえておくと、介護の仕事は創造性に富んでいて、工夫の余地がたくさんある魅力的な仕事になることでしょう。
実際に介護の現場で仕事をすると、利用者やその家族から感謝されたり、今まで沈んでいた顔が明るくなったりということを経験できるのも魅力です。自分の仕事が他の人のためになっているという実感を得やすいのも介護業界の仕事の魅力です。また、たいていの場合は、自分よりも年齢が高い人と接することになります。その時間の中で、長い人生の中から導き出した名言を聞けたり、大局的なものの考え方を知ることができたりと、学ばされることが多々あります。心のゆとりを持っている人も多いので、未経験で仕事に自信がない人でも、利用者に助けられて、楽しく仕事をし続けられたという人は多いようです。